キナブロ

ざっくばらんに書きます

わたモテ喪130と荻野の話

新刊発売日とガンガンオンラインの更新日がかぶってめまぐるしい一日でしたね。朝10時すぎから特典コンプ勢の情報共有が始まって、早々に特典4種コンプした写真が流れてきて「はやっ!」とか「いいなー」とか言ってたら喪130が公開されてそのまま萌死しました。

特典は早い人だと10時半にはコンプしてたからやっぱプロは凄い。Kindleにも特典つけてくれていいんだよ。何かデジタルなやつ。もこっちが服を握るときに繊維が擦れる音.mp3とか。

ところで [喪130] モテないし遠足が終わる(上) 読みました。


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百合漫画より百合漫画してたゆりもこ


わたモテは百合漫画かもしれないってことは気づいてたというか、でもそれは冗談めかしかったというか、言わば「もし百合漫画だったとしたらネモってやべー奴だよね!!」的な思考実験のツールとしての受け入れだったんですね、僕にとって、今まで。今までは。でも今回の話を読んで認識変わりました。この漫画は百合漫画よりも百合漫画してます。ネモはやべー奴です。

遠足編を通して智子への執着心を露わにしていたネモゆりうっちーの三人官女ですが、動機がはっきりしてたのはうっちーだけだったんです。もこっちのことが好きだから、っていう。LoveかLikeかは知りません。そういや英語海賊版ではLikeに翻訳*1されてましたね。嘘ですけど。

ネモゆりは確かにもこっちに執着しているけど、どこか底が知れなくて、なんで執着してるのか、理由が飲み込めませんでした。ゆりについては海外勢から聞いた「Yuriはスクールカーストのために見捨てられることを嫌っているだけで、Tomokoに特別な好意があるわけじゃないよ」がわりと鋭いなと思ってました。

でも今回の話ではっきりわかりました。いや、わかったことがあります。ネモゆりは智子に対する独占欲を持っています。


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牛と狐と喪女とネモゆり


この牛は「もこっちと自分との関係が他と比べて特別であってほしい」と、ネモゆりがそう願わない限り、決して彼女たちを脅かさないでしょう。

独占欲。ユリレズ公準を採用した公理系からすれば「何を今更」かもしれません。ネモイストに聞けばそんなものはネモクロ事変の時から知っていたと言うかも。でも今回の牛は明らかに性質が異なるものでした。この牛は彼女たちの能動的な独占欲なしには機能しません。「実は見捨てられるのが怖いだけ」とか「ドSがふざけてからかってるだけ」などという対論の余地がないです。

智子への独占欲を示したことで、ネモゆりは百合キャラとしての抽象*2を成しました。すると、彼女たちの実像*3がどうあるかに関わらず、このネモゆりもこが織りなす寸劇は抽象的な「片思い百合漫画」として不都合なく認識できるようになった──。

彼女たちの実像が今後どう描かれるのか。それが描かれた時に初めてこの遠足編全体の実像を捉えられる。そんな気がします。


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荻野の話


自信満々な表情がイラッとしますね。僕は荻野が苦手です。荻野について書きたいことが山ほどあります。でもイラッとしたのでまたの機会にさせてください。それではまた。

*1:嘘です。いや嘘ではないけど本当はlike toです。付き合いたい。

*2:abstraction

*3:implementation